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労働者

 法律では、労働者の区分について、正社員、契約社員、パートタイマー、アルバイト、嘱託社員というような定めをしていません。

 • 正社員
 • 短時間労働者

 労働時間で、正社員か短時間労働者という定義しかしていません。
 
 • 契約社員
 • パートタイマー
 • アルバイト
 • 嘱託社員

 すべて、法律上では短時間労働者ということになります。

 これに当てはまらないケースもありますが、敢えてそれらを区分すると、一般的には、正社員とは雇用期間の定めがなく、所定労働時間労働する労働者、契約社員とは所定労働時間を労働するが、雇用期間に定めがある労働者、パートタイマー・アルバイトとは、所定労働時間が正社員より短く、雇用期間に定めがある労働者という区分になります。これで見ると、嘱託社員は契約社員の区分に入ります。
 所定労働時間労働し、雇用期間の定めのないパートタイマーというケースや、日給の正社員というケースもありますので、正社員とそれ以外の労働者を区分する要素としては、労働時間、雇用期間の他に、給与が時間給かどうかがあげられるように思います。さすがに時間給の正社員というものはいないでしょうから。

給与制度

 月給制や月給日給制、日給月給制という制度は、法律では定めていません。

 (1)完全月給制
 欠勤(年次有給休暇を除きます)があった場合でも、欠勤分の給与を差し引かない制度です。

 (2)月給日給制
 欠勤(年次有給休暇を取得した日を除きます)があった場合、欠勤分の給与は、月給額から差し引かれます。

 (3)日給月給制
 1日を単位として給料が定められ、その支払を毎月1回まとめて支払う制度のことです。欠勤した場合、賃金が発生しません。

欠勤控除

 労基法上は欠勤の賃金カット額の計算方法については特に規定はありません。

 一般的にとられている方法としては、1日の賃金額を出して欠勤1日についてその額をカットする方法です。1日の賃金額を出すには、月給額を1年間における1カ月平均の所定労働日数で割る方法などがあります。

 欠勤控除の主な計算法
 (1)月給額 / 年平均の月所定労働日数×欠勤日数
 (2)月給額 /
該当月(一賃金計算期間)の所定労働日数×欠勤日数
 (3)月給額 / 年平均の歴日数×欠勤日数
 (4)月給額 /
該当月(一賃金計算期間)の歴日数(28日・29日・30日・31日)×欠勤日数

 端数処理は切り捨てます。切り上げると、欠勤でない時間の分まで控除してしまうことになり、ノーワーク・ノーペイの原則から外れてしまうからです。

有給休暇の賃金

 有給休暇の賃金算定法は、労働基準法で3つの方法が定められています。

 (1)平均賃金による支払   
 (2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常賃金による支払
 (3)健康保険法に定める標準報酬日額に相当する金額

 (1)平均賃金による計算方法
 平均賃金の算定方法は、労働基準法により、「平均賃金を算定すべき事由の発生した日以前3ヶ月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額」と定められています。
 算定期間は、賃金締切日がある場合、直前の賃金締切日の以前3か月間となります。

 (2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常賃金の計算方法
 ・時間によって定められた賃金については、その金額にその日の所定労働時間数をかけた金額
 ・日によって定められた賃金については、その金額
 ・週によって定められた賃金については、その金額をその週の所定労働日数で割った金額
 ・月によって定められた賃金については、その金額をその月の所定労働日数で割った金額
 ・月、週以外の一定の期間によって定められた賃金については、その期間で割った金額
 ・出来高払い制や請負制の場合は、その期間に計算された賃金総額を総労働時間数で割った金額に1日の平均所定労働時間数をかけた金額

最低賃金

 東京都においては、最低賃金が時間額のみで定められていますので、

 (1)日給については、日給額を1日の所定労働時間
 (2)月給については、月給額を月における所定労働時間(月によって所定労働時間が異なる場合は、1年間における1月平均所定労働時間)で除した金額

と最低賃金の時間額を比較することになります。
 
 なお、この場合、最低賃金法の省令等によって、

 ①臨時に支払われる賃金(結婚手当等)
 ②1カ月を超える期間ごとに支払われる手当(賞与等)
 ③所定時間外労働、所定休日労働及び深夜労働に対して支払われる賃金
 ④当該最低賃金において算入しないことを定める賃金(精皆勤手当、通勤手当、家族手当)

 は計算から除外することになっています。

残業手当等の端数処理

 労働基準法上認められている端数処理方法は次のとおりです。

 (1)割増賃金の計算
 A.1時間あたりの賃金額及び割増賃金額に円未満の端数が生じた場合、50銭未満の端数を切り捨て、50銭以上1円未満の端数を1円に切り上げる。

 B.1か月間における割増賃金の総額に1円未満の端数が生じた場合、Aと同様に処理する。

 (2)平均賃金の計算
 C.賃金の総額を総暦日数で除した金額の銭未満の端数を切り捨てる。なお、平均賃金を基にして休業手当等を計算する場合は、特約がなければ円未満の端数処理はAと同じ。

 (3)1か月の賃金計算
 D.1か月の賃金額(賃金の一部を控除して支払う場合には控除した残額)に100円未満の端数が生じた場合は50円未満の端数を切り捨て、50円以上の端数を100円に切り上げて支払うことが出来る。

 E.1か月の賃金額に1,000円未満の端数がある場合は、その端数を翌月の賃金支払日に繰り越して支払うことが出来る。
 なお、E・Dの取り扱いをする場合は、その旨就業規則に定めることが必要です。

 

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